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目利きのポイント 経営者

経営者の資質等は最重要検証項目

企業の命運は経営者の「出来」にかかっている。特に中小企業においてはワンマン経営が大部分であるから、企業と経営者は一心同体であるといってもよい。したがって、企業の目利きをするには、経営者およびそれを支える経営スタッフの適切な評価が何よりも重要となる。経営者に要求される資質としては、企画力、創造力、行動力、統率力、判断力、知見、誠実さ、人間味、心身の健康などが列挙されるが、一般的にこれらのすべてを十分に備えた経営者には、あまりお目にかかれない。通常はこのうちのいくつかが欠けているものである。したがって、経営者自身が自分の欠点(欠けている資質)を自覚し、それを補うための人材や組織を周りに置いて、適切にそれを活用しているか否かを診ることが大切になる。経営者評価のポイントとしては、おおむね次のような点があげられる。

①客観的評価に努めること
担当者等一人の人物の主観で評価がゆがめられることがないよう、他の評価者との複眼的観察を行い、経営者の人物像を明らかにする。

②企業のトップにふさわしい資質やスキルの持主であることの確認
前記の資質のなかでも、企画力、行動力や統率力、従業員や取引先などから信頼を得られるような知見と誠実さは、特に重要なものである。経営者には、自ら考え行動するほかに、人を 動かす器量が求められるからである。ただし、発言と行動が一致しない人物は、金融機関取引の相手方としては不向きである。

③経営理念、経営戦略の確認
優れた経営者は、確固たる経営理念をもち、それを全社員に浸透させ、その理念を実現させるための経営戦略の策定・実行に余念がない。戦略なき経営は「糸の切れた凧」同様で、安心できない。

④創業者、二世経営者など経営者の立場の考察
経営者が企業の創業者である場合は、ワンマン経営の行過ぎと後継者の育成状況をチェックする。現経営者の子息が後継者である場合は、その者に経営者たる最低限の資質が備わっており、かつ、よき補佐役がいることが肝要である。二世経営者は、先代の遺産を守ろうとするあまり消極経営になるか、先代を超えようとして事業拡大を図り失敗することが多いので注意したい。